2020 年 76 巻 2 号 p. I_157-I_168
トンネル内の換気・排煙用に設置されているジェットファンは5~10年ごとに分解整備が行われる.このとき,分解整備のために撤去されたジェットファンの代替として,整備済みのジェットファンが転用設置される.ジェットファンは製造メーカーによって設置構造が異なり,ジェットファンをトンネル躯体から吊り下げるための吊金具類は転用設置を行うたびに新規製作する必要があり,ジェットファンが取り外されている期間の安全性や,費用の増加が懸念されている.本研究では,製造メーカーによって異なる設置構造を有するジェットファンを共通的に設置可能な共通吊金具を提案し,実用可能性を検討する.さらに,共通吊金具の導入によって大きく変わるであろう今後のジェットファンの維持管理について言及する.