2020 年 76 巻 2 号 p. I_169-I_179
英国の公共調達では,フレームワーク合意,共同調達,一元化調達といった日本とは異なる制度が広く活用されている.これら制度は,公共調達における入札・契約制度の効率化を目的とするとともに,より広く建設産業全体の改革を促す意図も含んで,導入・普及されてきた経緯がある.
本論文では,これらの英国の制度の内容や運用の実際を英国の建設コンサルタント会社の生産現場にて得た情報に基づいて報告するとともに,制度導入により得られている利点を紹介する.さらに,これらの制度を日本に導入するとした場合の利点の生かし方について考察した.