2009 年 65 巻 3 号 p. 373-385
平成18年6月より導入された民間有資格者による駐車監視員制度は,駐車規制に関する過去の道路交通法改正の中でも大きな制度変更であった.この制度の施行により,ドライバーの駐停車行動には相当の変化が予測されたが,本研究では当制度の導入効果を駐車時間長や駐車目的及び放置行動の変化等から統計的に示した.このための調査は,制度の実施以前と直後及び一年後の3時点で行ったが,これより予期し得たまたは予期し得なかったいくつかの駐停車行動の変化を示すことが出来た.同時に路上駐停車行動への待ち行列モデルの適用により,当制度の実施効果をうろつき交通の削減からも示した.