抄録
食品リサイクル法「再生利用事業計画認定制度」に基づく食品リサイクルループの実施実態を,実施事業者へのアンケートによって調査した.得られた主な知見は以下の通りである.1)取り組みの発案者は,リサイクル業者である場合が最も多い.2)計画段階で苦労したことは「事業者間の意見交換・調整」,「国・自治体とのやりとり」が多かった.3)外食産業と食品小売業については,食品廃棄物の再生利用割合が,法改正前の2006年度における業種別の再生利用等実施率(農水省統計)より高く,再生利用事業計画認定制度の見直しの効果が示唆される.4)再生利用事業計画認定制度の課題として,「消費者の理解・認知度を高める」を挙げている事業者が多い.