抄録
旅客交通手段を対象に,速度・快適性・安全性等の性能と低炭素性を総合評価する方法論を開発する.そのために,性能値とライフサイクル環境負荷の比である環境効率指標を用いる.性能値は旅客交通手段が有する様々な性能をコンジョイント分析を用いて統合し,旅行速度の単位で表現する.環境負荷はCO2を対象とし,ライフサイクル排出量を推計する.
評価に際しては,移動目的・距離・人数に応じた場面を設定し,それを利用する地域の交通状況も考慮に入れる.公共交通4種(高架鉄道,地下鉄,LRT,BRT)と乗用車16種を比較した結果,乗用車のライフサイクルCO2が大きいものの,環境効率値で比較すると,移動人数が多く,快適性を重視する移動場面やDID人口密度が低い交通状況では,結果が逆転する場合があることがわかった.