土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
環境システム研究論文集 第40巻
ステークホルダー分析に基づく防災・インフラ分野における気候変動適応策実装化への提案 -東京都における都市型水害のケーススタディ-
馬場 健司松浦 正浩篠田 さやか肱岡 靖明白井 信雄田中 充
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68 巻 (2012) 6 号 p. II_443-II_454

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抄録

 防災・インフラ分野における気候変動適応策を題材として,当該政策に関与するステークホルダー(SH)の利害関心を分析した.得られた知見は以下のとおりである.まず,適応策という言葉も内容もすべてのSHに知られておらず,適応策を推進する意識も体制も整っていない.つまり,「適応策への認知不足」と「温室効果ガス削減というロックイン状態」,「アジェンダ設定の困難さ」といった課題が示唆される.前者の解決には,SH間の科学的事実の共有や,適応策と緩和策の関係性を正確に伝えるコミュニケーション戦略が必要である.後者については,部局横断的組織による政策統合の実現と,長期的な予測結果に基づいたリスク管理的手法を行政計画に導入するなどの計画立案のあり方を変えることが求められる.

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© 2012 公益社団法人 土木学会
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