2012 年 68 巻 7 号 p. III_369-III_377
2,4-ジクロロフェノキシ酢酸(2,4-D)の除去率の向上のため,その分解酵素をコードする伝達性プラスミドpJP4を持つ細菌を活性汚泥にバイオオーグメンテーションした.2,4-Dを資化できるCupriavidus necator JMP134 (pJP4)を導入した活性汚泥の2,4-D除去率は,導入直後は100%であったが,JMP134が一時的に減少した7日目は12%となった.2,4-Dを資化できないEscherichia coli HB101 (pJP4)を導入した活性汚泥は,7日目まで2,4-D除去率が20%以下であった.7日目には,いずれの活性汚泥からもpJP4を受容したPseudomonas plecoglossicidaが検出されたが,これは2,4-Dを資化できなかった.16日目以降は,いずれの活性汚泥でも2,4-D除去率がほぼ100%に向上し,2,4-Dを資化できるBurkholderia sacchariが検出された.