日本看護科学会誌
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原著
高齢者ケアの継続に向けた急性期病院看護師のコーディネート機能(第1報:看護師の視点から)
大原 裕子河井 伸子黒田 久美子坂本 明子石井 優香正木 治恵
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2019 年 39 巻 p. 202-210

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抄録

目的:高齢者ケアの継続に向けた急性期病院看護師のコーディネート機能を明らかにする.

方法:看護師16名を対象に半構成的面接を行い質的統合法(KJ法)にて分析した.

結果:コーディネート機能は,【他職種を含めたケア実践への動力:日頃の関わりから高齢者の望みや価値観を感性で捉え支える】,【他職種との連携・調整への動力:多角的視点での情報収集・現状判断と予測からの舵取り】,【高齢者の生き様を尊重したケア実践に向けた足固め:高齢者の全体像やケアの方向性一致・集約への働きかけ】,【よりよい連携に向けた足固め:互いの専門性の尊重と担当領域の見定め】,【高齢者をとりまく環境に対する調整:介護者へのケアや関係調整,地域住民への啓発】,【システム環境に対する調整:伝達をスムーズにする為の手段やルートの構築】の6機能であった.

結論:コーディネート機能は「足固め-動力-調整」と「高齢者-他職種」からなる2軸構造となった.

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