抄録
河口域の細泥化が各地で生態系を変容させているが,細泥の起源が明らかでなく,有効な対策が立てられないことが多い.山口湾および流入河川,流域の水田の底質土砂中の希土類元素14種を定量分析し,各元素を粒径・種類(工業系/非工業系)で分画した含有量・組成比を説明変数としてクラスタ分析を行うことで,干潟泥の起源の推定の可否を検討した.その結果,本流域では,希土類元素は細粒分に多く含まれていること,希土類元素の起源は河川にあると推測されること,粒径・種類で分画した希土類含有量・組成比により河口域に堆積した土砂の起源である流域を推定できることが示された.