抄録
ツバル国Fongafale島の高人口密度地域付近の海岸底質を対象に,重金属汚染状況を調べた.コアサンプルを採取したところ灰色層と白色層が見られ,灰色層からは相対的に高い酸揮発性硫化物(AVS)が検出された.また,生活排水が潮汐に伴い地中を経て海岸に浸み出していることを考慮すると,灰色層は生活排水の流出経路であると考えられた.既存の底質重金属汚染度指標を用いて灰色層と白色層を判定した結果,いずれも重金属汚染があるとわかった.次に,現地のSeptic tankを想定した排水処理装置で都市下水を用いて重金属除去能力を調べた.その結果,Pb,Zn,Cu は主に金属硫化物として除去されたと考えられ,それぞれ68%,85%,87%の除去率が達成された.