2014 年 70 巻 7 号 p. III_81-III_94
本研究は,微粉末活性炭(Supper-powdered activated carbon)と化学的強化逆洗(Chemical enhanced backwashing)を膜ろ過処理に組合わせ,臭気・トリハロメタン生成能の除去ついて評価するため,高濃度に藻類を含有する水源で長期のパイロットスケール膜ろ過実験を行なった.その結果,化学的強化逆洗は膜ファウリングを抑制するとともに,膜ファウリング抑制に必要な前塩素処理を行わないため,膜ろ過水中の消毒副生成物質リスクを低減できることを確認した.また,微粉末活性炭を注入することにより,膜処理では除去されにくいトリハロメタン生成能や臭気物質である2-MIB,ジェオスミンも同時に吸着除去できることを確認した.