土木学会論文集G(環境)
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和文論文
チュニジア国Joumine貯水池底泥を活用したイシュケウル湖の湖底環境復元技術の適用性評価
畠 俊郎入江 光輝
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2015 年 71 巻 4 号 p. 125-133

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抄録

 イシュケウル国立公園の環境復元を目的とし,流入河川の一つであるJoumine川の貯水池の浚渫底泥を活用したイシュケウル湖底の強度増進技術の有効性を室内実験により明らかとした.具体的には,貯水池底泥内に生息している微生物の機能を活用し,底生生物として着目した環形動物の潜砂限界強度まで底泥を固化する技術の有効性について検討した.その結果,1) Joumine貯水池底泥には窒素サイクルを利用して底泥を固化する能力を持つ微生物が生息している,2) 尿素と塩化カルシウムを添加することで炭酸カルシウムの結晶析出を促進させ,底泥の強度増加が期待できる,3) 2週間程度の施工により底泥の強度を環形動物であるチロリの平均的な住活動可能範囲まで高める効果が期待できる,ことが明らかとなった.

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© 2015 公益社団法人 土木学会
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