2015 年 71 巻 6 号 p. II_309-II_317
本研究は土石系資源出荷量とストックの増加量から原単位を作成し,土石系資源ストックフローの将来推計を行った.また,推計結果より,混合セメント導入による二酸化炭素排出量の推計,再生骨材としての循環利用ポテンシャルの評価を行った.資材投入量は建築において約1億トン,道路においては約1億2000万トン,その他土木においては約8700万トンと推計された,混合セメント導入による二酸化炭素排出量は2015年と比べ,2050年では約390万トン,現状維持の2050年に比べると約80万トンの二酸化炭素排出量の削減が推計された.また,再生骨材は2050年において4700万トンとなるのに対して,建築から廃棄されるコンクリート塊は約1億4000万トンにのぼり,高い循環利用ポテンシャルが明らかとなった.