抄録
いくつかの湖沼において水草の異常繁茂によって流れ藻が発生している.湖沼の生物の食物連鎖に着目し,本研究ではヌマエビを用いた水草摂食実験を実施して流れ藻の削減効果があるか考察した.さらに,ヌマエビによる水質変化を把握するための水質分析も実施した.水草摂食実験の結果,ヌマエビはマツモを0.404g-wet/g・日,エビモを0.506g-wet/g・日,ホザキノフサモを0.557g-wet/g・日摂食した.この摂食量は魚類よりも大きいことが判明した.また,摂食量は18℃の低温や28℃の高温時に少なくなり,25℃のときに最大となった.このことから,水温が25℃前後になる時期にヌマエビを用いることによって流れ藻の削減ができる可能性がある.水草摂食実験の結果,ヌマエビによる水質の悪化は少なかった.