2016 年 72 巻 5 号 p. I_109-I_117
日本では高度経済成長期において都市の開発が進むことによって都市環境問題の一つであるヒートアイランド現象が悪化していった.そして,この現象を緩和させるため,都市内において緑化が推奨された.しかし,近年,屋上と壁面の緑化の施工面積は減少傾向ないしは横ばいに転じている.本研究では,戸建住宅において緑化を促進することを目的に,愛知県名古屋市においてWEBアンケート調査を実施し,人々が緑化を施工する場合の条件(施工場所や樹種など)を把握するとともに,施工する場合の助成金額と支払い負担額のバランスを把握した.そして,現在実施されている緑化助成が本当に妥当なものかどうかを評価・検討した.