2016 年 72 巻 5 号 p. I_291-I_296
近年,ゲリラ豪雨のように短時間で局所的な大雨や,大型の台風のように比較的長い時間に渡って広範囲にもたらされる大雨により大規模な水害発生のリスクが高まっており,日本全国で毎年のように洪水による浸水被害や土砂災害等の水害が発生している.本研究では,平成27年9月関東・東北豪雨を対象に,河川計画の観点から鬼怒川上流域の降雨の時空間分布特性について分析し,地上雨量観測所数と流域平均雨量の推定精度を評価する.既往の方法によって地上雨量計による点雨量から算出した流域平均雨量を用いて確率降雨量を求めることにより,地上雨量観測所数と確率降雨量の関係について分析を行った.