抄録
全国の水道事業体における有効率の経年変化の傾向を明らかにし,無効率増大の要因を解析することを目的として、平成5年~25年の水道統計のデータを解析した.その結果、全国の水道事業体の有効率は,平成5年~平成15年の10年間は上昇したが、平成15年~25年には45%の事業体で低下しており、有効率が低い事業体はさらに低下する傾向が見られた.無効水量と漏水量との差から潜在的漏水件数を推定したところ,無効率30%以上の事業体(H事業体)の潜在的漏水は,3%以下の事業体(L事業体)の約18倍であった.H事業体の管路延長は,L事業体と比較して差が無いものの,管路延長あたりの無効水量が極めて多かった.無効率は,無効水量が一定でも有効水量が減少すると増加するため,人口減少期には管路延長あたりの無効水量を指標とすることが望ましい.