抄録
水資源減少化における配水管内環境を管理・制御するためには,浄水中懸濁物質の管内での付着・堆積などの挙動を把握しておく必要がある.本研究は配水系で蓄積しうる浄水中の懸濁物質として粒径0.45μm以上の微粒子,Mn粒子,細菌(P. fluorescens)を対象とし,各種配水管内面に対する初期付着特性を比較したものである.エポキシ樹脂粉体塗膜,ポリエチレン(PE),硬質ポリ塩化ビニル(PVC),耐衝撃性ポリ塩化ビニル(HI),ガラス,テフロン製の試験片を用いて,微粒子,Mn粒子,細菌の室内付着実験を行った.この結果,対象とした管材質の間では微粒子の付着性はほぼ同程度であり,Mn粒子はエポキシ樹脂とPVCで,細菌はPVCで高い付着性が見られた.浄水中懸濁物質の成分の存在割合から見て,懸濁物質の付着しやすさに材質間で大きな差は認められないことなどを指摘した.