抄録
M7クラスの大規模な地震が発生すると,水道管路では同時に複数個所での破損事故が懸念されるが,その影響は破損位置や管網形状及び,水需要分布等により異なる.
本研究では,東京湾北部地震を想定地震とし,配水管の被害想定に基づいたモンテカルロ法により,震災後の断水量や,断水が生じる重要施設等についてシミュレーション分析を行った.そして,対象配水区域の配水本管を基準として13ブロックに分割し,管網形状及び水需要分布と断水率の関係について比較検討を行った.その結果,本論文では管路のネットワーク形状及び水需要分布等を考慮した2つの震災時リスク点数を,新たな評価指標として提案した.
さらに,管路更新のシナリオ分析により,本論文で提案する震災時リスク点数を活用することで,より効果的な更新計画の検討が可能であることを示した.