抄録
環境水中での有機フッ素化合物類の存在実態の把握を主目的とし,2016年8~10月に琵琶湖・淀川流域の68地点の環境水を対象に,15種 PFCs,15種 PFCs 生成ポテンシャル(PFC-FPs),全有機フッ素(TOF)を分析した.その結果,1)TOF濃度が67地点で検出下限(32 ng-F/L)以上で検出され,琵琶湖・淀川流域の濃度分布データが得られた.2)15種 PFCs濃度がTOF濃度に占める比率は下水処理水,河川水,湖水による顕著な差はなく全試料の平均値で22%であった.3)琵琶湖・淀川流域のTOF濃度は下水処理水,河川水,湖水の順に高く(各平均値748, 458, 175 ng-F/L),安威川流域のN下水処理場で115,000 ng-F/Lであったことから,特定汚染源からの負荷が示された.4)N下水処理場下流のTOFとPFC-FPs負荷量は,水量が47倍の淀川下流に対し各々2.2倍(30,700 g/日), 3.2倍(8,800 g/日)となり,未知のPFCs関連物質の負荷が示唆された.