本研究では,フローテーションを用いた土壌洗浄法の処理性能を評価することを目的に,水銀,農薬,ダイオキシン類,鉱物油,および放射性Csの汚染土壌を用いて実験を行ない,無次元ロードカーブによる特性把握と土壌洗浄処理の性能評価を行なった.サイクロンによる除去率は平均68.8%であったが,フローテーションを追加することで平均90%以上の除去率が得られた.実験データを有害物質が付着したフロス(泡沫)の発生割合と濃縮倍率の関係で図示することで,フローテーションの機能を視覚的に評価することが可能となった.ダイオキシン類,農薬,水銀についてはフロスの濃縮倍率が25~41倍と高く,フロス発生割合も5%以下と低いことから,フローテーションが非常に効果的に機能したと判断された.