抄録
気象衛星「ひまわり8号」が2014年10月7日に打ち上げられ,翌2015年7月7日より正式運用されている.観測波長帯数,空間分解能,観測間隔,それぞれの機能が向上している.日本周辺域等特定の領域を2分半毎に観測可能で短時間間隔での連続観測が実現した.また可視・近赤外バンドからは土地被覆状況を,熱赤外バンドからは地表面温度情報を監視出来る.
本研究では,日本の主要都市の地表面日温度変化と温度分布の特徴を地域傾向面分析による巨視的視点から調査し、各都市に現れるヒートアイランド現象の可視化及び数値化を試みた.地表面温度上昇と残存増加温度は各都市のヒートアイランドの強さに関連する.ヒートアイランド現象の要因となる人口や消費電力量等の統計値が地表面温度上昇と残存増加温度に関係する傾向は認められるが,都市の位置する緯度や周囲の土地被覆状況による影響も大きいため,人間活動に関する統計値だけでは十分な説明が難しいと考えられる.