抄録
高水温による白化や,赤土,栄養塩の流出などの複合的なストレスの影響を受け危機的状態にある八重山地方のサンゴ礁生態系の保全・再生を促していくため,農業,漁業,観光業などの事業活動から生じる様々な負荷を低減してサンゴ礁生態系と共存する持続可能な産業へ転換を促すことを追求する.その一環として,陸域からの主な負荷である窒素やリンの栄養塩類を対象として,その発生量を主なステークホルダー別に定量的に分析・評価した.そして,栄養塩類の主な発生源の1つであるパインアップル栽培のローカル環境認証による負荷低減の可能性について3段階のレベルを設定し試算した.その結果,エコファーマーや沖縄県特別栽培農産物等を考慮した基準の設定によってその低減が図れる可能性が示唆された.