抄録
都市系面源汚染の中でも降雨時に流出する道路塵埃の汚染ポテンシャルは高い。道路塵埃には多環芳香族炭化水素類(PAHs)や重金属類が含まれており、それらが未処理のまま流出するため、受水域への影響が懸念されている。本論文では、自動車交通由来の汚染に着目し、高速道路塵埃を採取して含有される汚濁物の測定を行い、結果について考察した。これにより、冬季に回収された道路塵埃にはNaが多く含まれており融雪剤の影響がみてとれた。また、有害な金属元素の中ではZnとCuが多く含まれていることがわかった。ClPAHsとその親PAHsは粒径75μm以下の粒径区分で正の相関を示し、こうした細かい粒子におけるPAHsの増加と同時にClPAHsが生成されていることが示唆された。PAHsとCuは負の相関にあり、PAHsの光分解時にCuが触媒になっている可能性が推察された。