2019 年 75 巻 5 号 p. I_165-I_176
降水貯留水の緊急生活用水への適応性の検討を目的とした.吹田市で1年間,降水イベントごとに初期降水,全期降水,降水貯留水を採取して,降水貯留水と,降水・水道水・湖沼水・河川水の水質を比較し,災害時における非常用水としての適用性を検討し,以下の結果が得られた.降水貯留水の成分濃度は降水より高く,これは,晴天時に屋根に乾性沈着した成分が,降水により貯留タンクに流出したためと考えられた.しかし,降水貯留水の水質はpHが7付近で中性に近くTDSやイオン成分濃度も悪くなく,降水や河川水等と比べ採取しやすいため,災害時などの非常用の水として利用しやすいことが示唆された.