2019 年 75 巻 5 号 p. I_261-I_266
降雨を観測する手法には, 地上雨量計を用いた方法や電波を用いた気象レーダ雨量計がある.地上に到達した雨粒を地上雨量計で測るのか, 上空の雨をレーダで測るのかによって同一の降雨であっても降雨強度の評価に違いが生じる. 本論文は, 入力値(流出解析における降雨強度)の不確実性が出力値(河川流量)に与える影響を, 降雨の空間分布に着目して定量的に評価することが目的である.その結果より,仮想流域において雨量計1つにおける支配面積とピーク流量差率の関係を明らかにし,流域面積が64km2以下であればピーク流量差率は10%未満に,36km2以下であればピーク流量差率は5%未満になることが分かった.また,実流域において雨量計1つが占める支配面積が10km2以下であれば,どの流域においてもピーク水位の変動係数はほとんど0であることが分かった.