2019 年 75 巻 5 号 p. I_267-I_273
本研究ではモデル作成が容易な河川水位モデルを提案した.洪水イベントごとのハイドロ―ハイエト関係を用いるという時系列の考えを取らず,全ての水位データの度数分布のうち,閾値よりも上位のデータのみを採用してパラメータ設定に用いる.基本式としてパラメータ数の少ない流出関数法を採用し,流出関数に相当する水位応答関数は,時間遅れを明示的に考慮した指数関数とした.雨量計毎の係数を導入し,候補とする雨量観測所の中から,着目する水位観測データを説明する雨量観測所が選択される.
得られたパラメータによる本モデルの検証を行い,星の貯留関数モデルと同等,もしくはそれ以上の精度で,良好なハイドログラフの再現性を示すことがわかり,本提案方法の有効性を明らかにした.