2019 年 75 巻 5 号 p. I_381-I_391
水道水中の硝酸態窒素濃度の変動要因を検討することにより窒素の毒性リスク低減に役立てるために,琵琶湖・淀川流域内の吹田市の水道水の硝酸態窒素濃度(2007年10月~2015年12月,毎日22時に計測)に対する“気温・降水量・河川や天ケ瀬ダムの流量”の影響について検討を行った.吹田市の水道水(毎日計測)と月1回平水時の計測の硝酸態窒素濃度を比較すると,日データの方が変動係数は大きかった.それは,平水時だけでなく濃度変動が起きる降雨時や天ケ瀬ダムからの放流量が多い日も計測したことによる.相関係数マトリクスや主成分分析から硝酸態窒素濃度の増加には低気温もしくは天ケ瀬ダム流量の減少が関与し,硝酸態窒素濃度の減少には気温の上昇もしくは河川流量の増加が関与することが明らかになった.