土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
環境システム研究論文集 第47巻
日本におけるポリ塩化ビニルの二次埋蔵量の評価
三俣 陽太郎橋本 征二
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 75 巻 6 号 p. II_7-II_15

詳細
抄録

 ポリ塩化ビニル(PVC)製品は使用年数が長いため,経済社会において多くのストックが存在すると指摘されているが,それらのストックは潜在的な二次資源であると考えられる.本研究では,日本の経済社会に存在するPVCのうち二次資源として経済的に利用できる量である二次埋蔵量を推計した.その結果,(1)2016年における製品としてのPVCのストック量は約24百万tであり,出荷量の減少と廃棄量の増加により,近年横ばいであること,(2)2016年におけるPVCの二次埋蔵量は約8,737千tと推計され,これは同年の需要量の約9年分に相当すること,(3)二次資源の類型によると,二次埋蔵量のうち1年以内に発生するものは約207千tで,同年の需要量の約0.2倍に相当すること,また,管理された埋立地のPVC廃棄物量が,経済社会における製品のストック量と同程度あること,等を示した.

著者関連情報
© 2019 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top