2019 年 75 巻 7 号 p. III_127-III_134
近年,環境中におけるマイクロプラスチック(MPs)の存在実態について世界中で研究が進められている.本研究では,2018年9~10月に発展途上国であるネパール国の首都カトマンズ市における100μm以上のMPsの存在実態の調査を行った.その結果,道路塵埃中では25.7~339個/m2,河川表層水中では600~45,600個/m3のMPsが検出された.また,道路塵埃中ではポリエチレンおよびゴム系樹脂,河川表層水中ではアクリル樹脂が主成分であった.さらに,同一手法によるベトナム国ダナン市と滋賀県草津市における調査結果との比較を行った結果,カトマンズ市では未処理の汚水の河川への直接流入が,河川表層水中のMPsの主な負荷となっている可能性が推察された.本結果よりカトマンズ市では,下水処理場を整備することにより,河川表層水中のMPs密度が大きく減少することが予想された.