2021 年 77 巻 6 号 p. II_235-II_246
脱炭素化の潮流の中,複数業種間の連携による地域循環共生圏の形成が重要な課題となっている.本論では,産業共生研究とエキスパートインタビューに基づく調査をもとに,熱エコインダストリアルパーク(EIP)事業が成立する際の障壁,突破する動機と障壁の緩和策を,フェーズ1のポテンシャルの特定,フェーズ2の簡易実態可能性調査(FS),フェーズ3の詳細FSとビジネスモデルの構築,フェーズ4の地域展開と国内普及ごとに解析し,産業都市における地域循環共生圏の形成方策を考察した.結論として,熱EIP事業の形成過程の主要な障壁として個別事業の知見と経験の不足,地域に展開するための事業主体の不在があり,主な対応策は,段階的な事業化の知見の集積と,地域EIPセンターの創設にあるとした.