2021 年 77 巻 6 号 p. II_81-II_87
ダムや堰等に設置された取水口に,放流されたサケ,マス等の稚魚が迷入し,相当量が消耗されることが古くから問題となっている.迷入防止策として,透過光,気泡幕,電流,障害物などを用いた魚類の行動制御が試みられてきた.河川魚を対象とした連続光を用いた忌避行動への影響に関する研究は行われているが,断続光の点滅周波数と照度を変化させた際の忌避行動への影響を解明した研究はほとんど行われていない.本研究では,静止流体中で断続光の点滅周波数と照度をそれぞれ0.3〜4.3Hz,500〜3000lxの範囲で変化させ,オイカワの忌避特性に及ぼす影響を検討した.その結果,点滅周波数が1.3Hzよりも高い場合は照度の増加に伴い,光が照射されたエリアに進入する割合が減少することや,光が照射されたエリアにおけるオイカワの平均遊泳速度が増加し,停滞率が減少することが解明された.