2021 年 77 巻 7 号 p. III_231-III_240
本研究ではライニング地中熱交換器(LBHE)を用いた流量制御型地中熱ヒートポンプシステムを兵庫県加東市の事業所に導入し,流量制御時における本システムの地中循環流量やヒートポンプ一次側出口水温などを調べ,制御の効率化に資する知見を得ることを目的として冷房実証実験を行った.実験に際して,まず従来のLBHEの施工方法を改善した.次に冷房実験を行い,流量制御下の運転状況を調べ,空冷式ヒートポンプシステムから本システムへと更新した場合の省エネ効果を検討した.その結果,いずれの実験日においてもヒートポンプ一次側出口水温は概ね設定温度に維持されていた.また空冷式ヒートポンプシステムの消費電力量を試算した結果,本システムの消費電力量は更新前に比べて28.4~45.5%削減されることが分かった.