2022 年 78 巻 6 号 p. II_175-II_182
河道内植生の把握は,効率的かつ効果的な河川管理の実現に必要な基礎情報を捉えるという点で重要である.本研究では,高密度に繁茂するハチク(Phyllostachys nigra var. henonis)の竹林を対象に,UAVの空撮から得られる高解像度のDSM(Digital Surface Model)にLMF(局所最大値フィルタリング)を適用することで樹頂点の抽出を試みた.LMFの性能を左右するパラメータであるWS(探索範囲)を様々に変化させ,樹頂点の抽出精度を評価した結果,直径0.5mのWSで最大のF値を確認した.既往研究では高密度な竹林における抽出精度の低さが課題とされたが,本研究では高解像度のDSMと,適切なWSの設定により,高い精度での樹頂点の抽出が可能であることを示すことができた.