2022 年 78 巻 7 号 p. III_157-III_163
本研究はライニング地中熱交換器を用いた地中熱ヒートポンプシステムが導入された事業所を対象に,消費電力の大きい冷房時に着目して簡便にヒートポンプの消費電力量を予測する方法を提案し,出力制御による省エネ効果を検討することを目的とする.まず冷房実験のデータを用いてヒートポンプの負荷率および一次側入口水温を説明変数としたCOPの重回帰モデルを構築した.さらに,本モデルを用いて出力制御の効果的な稼働方法について基本的な検討を行った.その結果,本計算条件下において,ヒートポンプの最大出力のセーブ率(定格能力に対する最大出力の削減率)の最適化によってヒートポンプの日積算消費電力量は出力制御をしない場合のそれに比べて約30%程度削減可能であることが示唆された.