土木学会論文集G
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和文論文
生分解性プラスチックを利用した硝酸性窒素汚染地下水の原位置浄化実証試験
副島 敬道伊藤 雅子今村 聡寺尾 宏
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2007 年 63 巻 1 号 p. 58-67

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抄録

 硝酸性窒素汚染地下水の原位置浄化法として,生分解性プラスチックと鉄粉を反応剤として帯水層中に微生物脱窒環境を形成する,原位置浄化工法を開発した.2000年1月より2003年3月までの3年間,岐阜県各務原市の畑地において実際の硝酸汚染地下水帯水層に浄化壁を設置し,当工法の実証試験を行った.円柱状の浄化壁およびその周囲に観測井を構築し,観測井の水質の変遷から浄化壁の効果,周囲環境の影響を検討した.その結果,畑地からの地下水帯水層への硝酸負荷が観測された.また,浄化壁の硝酸性窒素の浄化効果が確認され,試験開始3年間を経過した時点においても浄化壁の浄化効果が持続していることが確認された.

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© 2007 社団法人 土木学会
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