土木学会論文集C(地圏工学)
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和文論文
ほぐしを利用した液状泥土の新しい造粒方法の基礎的検討
早野 公敏山内 裕元佐々木 孝太藤嶋 恵輔
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2014 年 70 巻 4 号 p. 424-432

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抄録

 浚渫土や建設汚泥,泥土など液性限界を上回る高含水状態の土(液状泥土)を造粒固化する新たな方法として,“ほぐし”に着目した検討を行った.一般に,海成粘土を原料土とした液状泥土に普通ポルトランドセメントを添加して直後に撹拌しても造粒物は得られない.しかし,数時間から1日程度の養生期間を設けると処理土は液状から塑性状,そして半固体状になり,ほぐしながら再撹拌すると造粒物が得られた.そして,ほぐしの時期を変えることにより,造粒物の粒度分布を柔軟に変更できる.所定の粒度分布の造粒物を得るためには,処理土のコーン指数を管理してほぐしの時期を決定すればよく,液状泥土の初期含水比や養生時間とは無関係である.また,ほぐしの時期は造粒物の粒子強度に影響を与えず,粒子強度は主にセメント添加率によって支配される.

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© 2014 公益社団法人 土木学会
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