2018 年 74 巻 4 号 p. I_859-I_864
航空レーザ測深機Airborne Laser Bathymetryは水中を透過するグリーンレーザを利用して水面下の地形を高精度で計測する技術であり,これにより線的な河床断面の情報のみならず,面的で詳細な河道全体の計測が可能となった.しかし,水質,水深,河床材の影響で部分的に欠測することが明らかになり,その欠測部分を如何に補間するかが課題となっている.補間方法は一般に船舶によるマルチソナー音響測深が採用されるが,船舶が搬入できない箇所や水深1m以浅では計測できないといった課題がある.著者らは,定期横断測量データで欠測部分を簡易に補間できる方法として3次スプライン曲線による補間に着目した.本研究では,3次スプライン内挿補間を用いて,横断測量データから内挿補間した河床位の精度を検証するとともに,河床位の内挿補間精度が流れに与える影響を検討した.