土木学会論文集B1(水工学)
Online ISSN : 2185-467X
ISSN-L : 2185-467X
水工学論文集第63巻
海域・陸域を考慮したエネルギーバランスモデルにおける季節性と南北熱拡散が気候の安定性に与える影響
細井 遵敬山田 朋人
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2018 年 74 巻 5 号 p. I_55-I_60

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抄録

 地球の気候は数万年から十数万年の周期で氷河期-間氷期サイクルを繰り返していることがわかっている.このサイクノレにおいて,気温の上昇時と下降時に要する時間は異なっている.

 本研究ではBudykoやSellersが指摘した多重平衡解に着目し,地球が温暖化する場合と寒冷化する場合の気温変動の仕方を海域・陸域を考慮したエネルギーバランスモデルを用いることで調べた.その結果,陸域を考慮することは多重平衡解を助長し,南北方向の熱拡散と太陽放射の季節性の存在は多重平衡解を抑制することがわかった.

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© 2018 公益社団法人 土木学会
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