2020 年 76 巻 2 号 p. I_439-I_444
低平農業地域である新潟市亀田郷地区鳥屋野潟流域を対象に,降雨量および鳥屋野潟からの排水量を入力として,鳥屋野潟への流入量を出力する機械学習モデルを作成し,鳥屋野潟の短期水位予測モデルへの適用可能性を検討した.機械学習モデルの入力学習データには,実際の降雨イベントにおける観測データの他に,排水解析シミュレーションにより模擬的に発生させて取得した模擬生成データも併せて利用する方法を試行した.その結果,実測データに含まれないほどの大きな規模の降雨イベントに対しても短時間でシミュレーションを実施することが可能となり,模擬生成データにより学習データを補完する手法の有効性が示唆された.本研究により提案された低平地湖沼における短期水位予測モデルは,排水機場の運転操作判断の支援ツールへの応用が期待される.