2021 年 77 巻 1 号 p. 174-184
令和2年7月豪雨により発生した球磨川と筑後川における洪水について,流木発生源に関する現地調査を実施した.球磨川については市房ダム上流域と複数の支川流域で,筑後川については下筌・松原ダムの上流域においてドローンによる写真測量により流木発生源となった斜面崩壊地を測量した.得られた崩壊地面積などのデータと森林に関するデータから各崩壊地毎に発生流木量を推定した.各流域で得られた流木発生量はダムなどで捕捉された流木量と比べると少ないものであった.加えて,平成30年7月西日本豪雨による土砂・流木災害に対して最適化されたロジスティックモデルを球磨川流域に適用し,今次豪雨による流木発生傾向を再現した.その結果,建設計画が再検討されている川辺川ダムの集水域では流木発生が起こりにくい状況であったことが示された.