土木学会論文集D3(土木計画学)
Online ISSN : 2185-6540
ISSN-L : 2185-6540
土木計画学研究・論文集 第33巻(特集)
都市鉄道整備期の自動車分担率に着目した駅周辺地域における交通環境負荷の経年分析
津村 優磨松中 亮治大庭 哲治中川 大
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 72 巻 5 号 p. I_447-I_459

詳細
抄録
本研究は,東京都市圏,中京都市圏,京阪神都市圏において近年整備された都市鉄道駅について,都市鉄道整備期における自動車分担率に着目した上で,駅周辺地域における交通環境負荷を経年的に分析した.
その結果,整備期における自動車分担率が低い駅ほど,都市鉄道駅整備による交通環境負荷の抑制傾向が強まることを統計的に明らかにした.逆に,モータリゼーションの進展に伴って発展した自動車依存型の地域においては,都市鉄道駅が整備されたにも関わらず,交通環境負荷の増加傾向が経年的に強まることを示した.ただし既に自動車分担率の高い地域においても,開発率が高い既成都市域では,列車運行本数の多い都市鉄道駅を整備することで,一定の交通環境負荷の抑制傾向が得られることを示した.
著者関連情報
© 2016 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top