抄録
健康まちづくりのプロジェクトにおいては,市民の自律的な健康づくりが期待されている.本研究では,現実の健康まちづくりプロジェクトに関係する吹田市民に対してアンケート調査を実施した.全般的な市民意識において健康まちづくりプロジェクトに対する協力意識は比較的高いが,議論への参加意向は小さいことがわかった.つぎに,居住地域に基づく市民意識の相違を分析する.これより,同一市域内であっても,健康まちづくりプロジェクト地区と居住地域の空間的関係,あるいは市民生活様式の相違から,市民の協力・参加意識を分類できることがわかった.最終的にプロジェクトのフューチャーデザインとして,ニューラルネットワークを用いて市民意識の推計モデル作成した.これより健康政策のインパクトを評価できることがわかった.