2021 年 76 巻 5 号 p. I_101-I_111
人口減少,高齢化,自然災害リスクといった課題を抱える地域社会において,市民組織の重要性が高まっている.しかし,市民組織自体が人材不足などの課題を抱えている場合も多い.組織の構成員や活動への参加者を継続的に確保し,組織を維持するためには,組織の種類や参加の実態,参加動機の関係を明らかにする必要がある.そこで本研究は,複数の市民組織に対しアンケート調査を行い,因子分析によって参加動機に共通する特性を明らかにした.さらに,自己組織化マップとクラスター分析を用いて,参加動機の特性を二次元マップ上に示した.分析の結果,組織別の特徴的な動機とその関係が明らかになった.