2021 年 76 巻 5 号 p. I_233-I_240
道路舗装を規制し補修を行う場合,空間的に近接する複数の舗装区間に対する補修を単一の連続規制で行うことにより,連続規制あたりの固定規制・補修費用の削減が期待できる.さらに,補修すべき舗装区間の近隣に,ある程度劣化の進展した舗装区間が存在する場合,それらの舗装区間を単一の連続規制で補修することにより,複数時刻での規制が単一の連続規制に集約できる.本研究では,このような時空間的な補修の同期化施策の最適化手法を,小規模な道路舗装を対象に定式化する.その上で,数値計算事例において,独立施策,空間的同期化施策,時空間的同期化施策の 3 種類の施策を比較し,補修の時空間的同期化施策の有用性を議論する.さらに,当該数値計算事例において,固定規制・補修費用を変動させ,時空間的同期化施策の効果の変動を分析する.