2023 年 79 巻 18 号 論文ID: 23-18177
洋上風力発電は欧州を中心に導入が拡大しており,国内でも洋上風力発電事業開始に向けた取り組みが進められている.その中で新潟県村上市と胎内市の沿岸域が,2022年9月に促進区域に指定され現在では事業者の選定などの手続きが進められている.NEDOによると新潟県の促進区域内での洋上年平均風速は安定した発電が見込まれるとされている.しかし冬季には海上風は増大し夏季には平穏となる他,海域の南部は平野部であるが北部は丘陵地帯に面しており地形の影響を強く受ける可能性があることから,季節変化や建設場所の違いによる発電能力の違いを把握する必要がある.本研究では海上風の季節や場所の違いによる特性を把握した.海上風情報は気象庁のメソ数値予報情報の5年間の地表面データを風車位置の地上高100mに換算して使用した.