2024 年 80 巻 13 号 論文ID: 23-13132
地中線状構造物の耐震性能照査は,地盤-構造物連成系の二次元地震応答解析により横断面方向に対して部材の破壊に対する照査が行われることが多い.一方,構造物単体の耐震性能を照査する方法として,プッシュオーバー解析が挙げられる.プッシュオーバー解析では,支持点や載荷点等の境界条件は離散点で簡易的に設定されることが多いため,周囲を連続的に地盤に囲まれた状態とは力の作用状態が異なる懸念がある.そこで本検討では,RCボックスカルバートの横断面を対象とし,ファイバーモデルを用いた部材非線形解析によりプッシュオーバー解析を実施する場合の合理的な境界条件について検討・提案した.