2024 年 80 巻 18 号 論文ID: 24-18041
消波ブロックを用いた腹付工のケーソン転倒に対する抵抗力の基本的な特性を明らかにすることを目的として,遠心模型実験を実施した.気中での静的載荷実験により,ケーソン転倒時の腹付工の挙動を確認するとともに,抵抗モーメントの測定を行った.傾斜角の増大に伴い抵抗モーメントは増大する傾向であるが,傾斜角が大きくなると腹付工の変形により繰り返し作用する外力に対する初期の抵抗力が低下することがわかった.しかし,0.5度程度の小さな傾斜角であれば腹付工の変形は小さく,補強効果が保たれることが確認された.抵抗モーメントに及ぼす腹付工形状の影響については,全体のブロック個数が同じであれば腹付工の形状による影響は比較的小さい.ただし,腹付工の高さについては2層厚よりも高くするのが効果的である.