2024 年 80 巻 18 号 論文ID: 24-18068
近年,洋上風力発電設備の積み出しのための基地港湾の岸壁構造として,深層混合処理工法によってブロック状あるいは格子状の壁体を構築する岸壁構造が多く採用されている.大型の洋上風車の資機材を搬入する岸壁では大きな荷重の作用が想定されるため,どの程度の荷重までであれば搬入可能かを決定しうる統一的な地耐力評価法が必要とされているが,固化処理土の地盤(改良体)については,地耐力の評価法はおろか,その破壊モードについても十分な整理がなされていない.本研究では,半無限状態の改良体を想定した場合の地耐力評価法を構築することを目標として,遠心力場で鉛直載荷実験を行い,改良体の母材の圧縮性に基づく破壊モードの違いを明らかにし,改良体の一軸圧縮強さから地耐力を評価する手法を提案した.