土木学会論文集
Online ISSN : 2436-6021
特集号(海洋開発)論文
形状及び初期配置角度による陸上津波漂流物の流下挙動の変化に関する実験的研究
中村 郁巳富田 孝史三河 大晟中村 友昭杉本 渉渡邊 康介古崎 智大
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2024 年 80 巻 18 号 論文ID: 24-18084

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抄録

 陸上の津波漂流物の流動挙動をモデル化するために,漂流物のアスペクト比ARや初期配置角度𝜃および作用波の波高𝐻を変化せた63ケースを対象に反復実験を実施した.本論文では津波流れに直交する方向の漂流物模型の変位ydに着目し,不確実性を有するydに対してその平均値ydm及び標準偏差ysdを検討した.流れに対して斜めに配置された漂流物模型の場合にはydmは有意になった.流下過程においてydmが大きな値になるのは模型が動き始めた頃であり,𝜃=0°〜90°の範囲では 45°の場合に最大であった.ysdは小さな𝐻ほど大きな値になったが,ARや𝜃に対して特徴的な特性は見出せなかったため,ysdの最大値についてモデル化した.漂流物の最大影響範囲をydm+2ysdにより定義した最大広がり角度によりモデル化した.

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© 2024 土木学会
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